10月17日、欧州委員長ジャン=クロード・ユンケルとともにブリュッセルで記者会見を開いたジョンソン英首相。このときはEUと合意を得たと大はしゃぎのジョンソンだったが…… (C)EPA=時事

 

 アイルランド首相レオ・ヴァラッカーとボリス・ジョンソン英首相の会談によって突如開けた英EU(欧州連合)間の交渉は、その後両者の間で細部を詰める作業が続けられた。つい先日まで八方ふさがりだった状況が、打開に向けて大きく動き出しているのは明らかだった。ただ、その詳細は明らかにされないまま、舞台はブリュッセルでの欧州理事会(EU首脳会議)に移り、交渉が大詰めを迎えた。

悲痛な表情のユンケル

 フランスの『ルモンド』などによると、会議前夜の10月16日夜、両者は大枠で合意に達していた。しかし、ピザを手に徹夜で折衝して迎えた翌朝、今度はその合意が英国内で承認されないのでは、との疑念が強まった。午前中の協議の末に、結局合意が成立したという。

 「私たちは、主権を取り戻すための素晴らしい新合意に達した」

 ジョンソンはツイッターでこう述べた。彼は続いて、欧州委員長ジャン=クロード・ユンケルとともにブリュッセルで記者会見を開いた。

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