迷走混迷「ブレグジット」総選挙までの「水面下」ドキュメント(中)

10月17日、欧州委員長ジャン=クロード・ユンケルとともにブリュッセルで記者会見を開いたジョンソン英首相。このときはEUと合意を得たと大はしゃぎのジョンソンだったが…… (C)EPA=時事

 

 アイルランド首相レオ・ヴァラッカーとボリス・ジョンソン英首相の会談によって突如開けた英EU(欧州連合)間の交渉は、その後両者の間で細部を詰める作業が続けられた。つい先日まで八方ふさがりだった状況が、打開に向けて大きく動き出しているのは明らかだった。ただ、その詳細は明らかにされないまま、舞台はブリュッセルでの欧州理事会(EU首脳会議)に移り、交渉が大詰めを迎えた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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