「サウジアラムコ」の企業価値についてはしきりに強調していたアブドルアジーズ王子(C)AFP=時事
 

「長丁場の『OPECプラス』会合取材に疲れて、2人とも筆致の鋭さを失っているな」というのが、一読後の感想だった。

 12月5日の第177回「OPEC(石油輸出国機構)」総会と、その翌日に行われた第7回「OPECプラス」(ロシアなど非加盟産油国で構成)閣僚級会合取材のためにウィーンに出張している『フィナンシャル・タイムズ』(FT)のデービッド・シェパード(エネルギー部門編集長)とアンジリ・ラヴァル(エネルギー担当シニア記者)が書いた「OPEC and Russia agree deeper production cuts to prop up oil prices」という記事を読んでのことだ。

 今回の結論は、「OPECプラス」として2020年3月末まで有効な現行120万BD(バレル/日)の協調減産を170万BDに拡大することと、さらに各国がきちんと合意した減産を遵守するなら、サウジアラビア(以下、サウジ)は追加で自主的に40万BDの減産を行う、という点にある。

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