大勝を収めて意気軒高だが、試されるのは「今後」(C)AFP=時事
 

 12月12日に行われた英国総選挙は、結局、ボリス・ジョンソン首相率いる与党保守党が予想以上の票を得て、安定過半数を獲得した。

 保守党は解散時の議席を298から365に勢力拡大し、ジェレミー・コービン党首率いる野党労働党は、243から203に後退した。他方、スコットランド国民党は35から48に躍進し、選挙戦開始当初議席増を予想された自由民主党は、21から11に後退した。

 保守党はサッチャー政権時の376議席を得た1987年の選挙以来の大勝だった。2017年6月に予想外の敗北を喫した前回選挙前の330を上回り、党勢を大きく拡大した

 逆に、労働党は歴史的な敗北と言える。2017年選挙のときのような社会保障重視の左派路線は奏功しなかった。コービン党首は早々に辞任を表明した。

大きな意義を持つ結果

 イギリスは2016年6月に国民投票でEU(欧州連合)からの離脱(ブレグジット)を決定したが、そのためのEUとの協定に合意せず、ようやく昨年11月、離脱合意にいたった。

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