マンチェスターで開かれた英保守党の党大会会場。スローガンは「ブレグジットを成し遂げる(Get Brexit Done)」(筆者提供、以下同)

 

【ロンドン発】 「労働党」党首ジェレミー・コービンが立候補したのは、ロンドン北東部のイズリントン北選挙区である。コービンは、2位の「自由民主党」候補の約4倍にあたる3万4000票あまりを獲得して圧勝した。

コービンの「党首辞任表明」

 しかし、労働党の劣勢はすでに明らかである。演説に立ったコービンは、有権者や支援者、家族らに感謝の言葉を述べた後、「労働党にとっては大変残念な夜だ」と認めた。

 「私たちのマニフェストは大いに評判を得たが、ブレグジットが過度に議論を2分し、通常の政治議論を圧倒してしまった。それが、この国全体の選挙結果に影響したのは間違いない。ただ、社会正義と人々のニーズの問題は再び脚光を浴びるだろう。正義と平等を求める労働党の基本的なメッセージはこれからも有効だ」

 声が通り、抑揚もはっきりしたコービンの演説は、明瞭で聞き心地がいい。ただ、その背後には離脱の是非が争点となりすぎて、労働党が得意とする社会福祉政策で有権者の関心を引きつけられなかった悔しさが浮かんでいるように思えた。

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