12月22日、日中韓貿易相会合終了後、記者会見する梶山弘志経済産業相。米中貿易戦争、日韓関係などが、日本経済に「貿易量の激減」という深刻な影響をもたらしているが、今後、改善に向かうのだろうか (C)時事

 

 米中貿易戦争や香港の混乱、冷え込んだ日韓関係などが、日本経済に大きな影を落とし始めた。貿易量が激減しているのである。

 日本の経済構造は「貿易立国」の色彩は薄れてきているとはいえ、自動車や電子部品、機械など輸出の経済貢献度は大きい。一方で、国内消費の低迷によって、消費財の輸入も大幅に減少している。日本とアジアの間を中心にヒト・モノ・カネの「モノ」の動きが大きく鈍化し始めているのだ。

急速に「縮小」

 12月13日、米中間の貿易交渉で「第1段階の合意」に至ったと両国が発表した。中国が米国の農産物を大量に購入することなどで、15日に米国が予定していた第4弾の制裁関税の発動は停止した。詳細な「合意」の中味についてはほとんど明らかになっておらず、貿易の先行きへの効果は分からないが、双方がとりあえず「撃ち方止め」となったことで、株価が上昇するなど、市場は好意的に反応している。

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