北海上の「ヨハン・スヴェルダップ」油田設備の外観(当該『FT』記事中の動画より)
 

「よくもそんなことを」発言で有名になった環境少女グレタ・トゥンベリさんの祖国スウェーデンに隣接するノルウェーも、環境問題に真剣に取り組んでいる国だ。両国とも1次エネルギーに占める非化石燃料の比率が約3分の2を占めている。だが、その主力が水力であり、原子力であることはあまり知られていない。

 1次エネルギーの構成比率を日本と比べると興味深い。

 

 この3国の中ではノルウェーだけが産油国で、1人当たりのGDP(国内総生産)は圧倒的に大きい。「IMF」(国際通貨基金)のデータによると、日本3万8550ドル、スウェーデン5万3873ドルに対し、7万5389ドルとなっている。

 石油・天然ガスの生産によって豊かな国となったノルウェーだが、地下の「黒い黄金(black gold)」がなくなったときに備え、きちんと「貯金」をしている。世界最大の主権国家資産ファンド(SWF)である「ノルウェー政府年金基金グローバル」の保有資産は1兆ドルを超えている。

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