右は勝者のトーマス、左が敗者のリード。当人たちは互いの健闘を称え合ったが……(C)AFP=時事
 

 エチケットやマナーを重んじるゴルフを観戦中、選手に野次を飛ばすのは、是か、非か。いやいや、ギャラリーの観戦マナーの是非を問うより、野次を飛ばされるような選手の在り方の是非を問うべきではないか――。

 米ゴルフ界では新年早々、そんな議論が巻き起こり、混乱を呈している。

「このインチキ野郎!」

 先週、ハワイで開催された米ツアーの2020年初戦「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」の優勝争いは、ジャスティン・トーマス(26)、ザンダー・シャウフェレ(26)、パトリック・リード(29)の3人によるプレーオフにもつれ込んだ。

 その1ホール目で、まずシャウフェレが脱落し、残る2人は2ホール目をパーで引き分け、プレーオフ3ホール目へ突入。

 そして、リードがバーディーパットを打った直後、ギャラリーが大声で「チーター!」と叫んだ。

 英語の「チーター」は、「ズルい人」の意。日本風の野次に置き換えると、さながら「このインチキ野郎!」というところだ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。