昨年12月、大統領選で最も重要視されるペンシルベニア州の集会で演説したが (C)EPA=時事
 

【ワシントン発】 米国政治における今年の最大の焦点は、11月3日に投票が行われる大統領選挙である。

 ドナルド・トランプ大統領の再選となるのか、あるいは、野党・民主党が今後擁立することになる大統領候補がトランプ再選を阻止してホワイトハウスを奪還するのかは、米国のみならず、国際社会からも非常に注目されるとともに、選挙結果は各国に対して多大な影響を及ぼすことになる。

 トランプ再選、政権交代いずれとなるにしても、2020年大統領選挙の帰趨を決する点で重要な役割を果たすことになると考えられるのが、中西部諸州である。

「ブルー・ウォール」を破壊

 2016年大統領選挙では、共和党候補であったトランプ氏がペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシンの3州で、自由貿易政策や寛大な移民政策に反対する高卒の白人を中心とした有権者の支持を獲得し、合計約7万7000票差でヒラリー・クリントン民主党大統領候補をかわして勝利を収めたことで、最終的に次期大統領当選を決めた。

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