「日韓に橋をかけた」偉業:ロッテ「重光武雄」を悼む
2020年1月22日
日韓「ロッテグループ」の創業者、重光武雄名誉会長(韓国名:辛格浩=シン・ギョクホ)が19日、ソウル市内の病院で死去した。98歳だった。
日本統治時代の朝鮮半島慶尚南道で生まれ、戦時中の1942年に渡日した重光氏は、戦後、チューインガムで大成功。その富を母国に投資し、日韓を股にかける巨大財閥を作った。成功の背景には、日韓の大物政治家との密接な関係があった。
「ロッテ・オリオンズ」誕生秘話
1988年9月、プロ野球に衝撃が走った。
「南海ホークス、ダイエーに身売り」
南海電鉄が経営不振のホークスを持て余し、流通革命で日の出の勢いだった中内功氏率いるスーパーの「ダイエー」に球団を売却したのだ。当時、テレビ中継がほとんどないパ・リーグは、どの試合も閑古鳥が鳴く有様で、各球団とも年間40億円近くの赤字を垂れ流していた。母体の経営力からの推測で「南海の次」と言われていたのが、ロッテである。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。