資源エネルギー庁『エネルギー白書』2013版より
 

 幸せとは何か?

 人により、時代により、置かれている環境により、答えは異なるだろう。

 だが、誰もが、今日よりも明日が幸せであるように望み、毎日を生きているのだろう。

 バンコク勤務時代にタイ語の勉強を始めて、「こんにちは」という挨拶の古くからの表現が「ギン・カーオ・ルーヤン?」というものだと知ったとき、これって中国語と同じだ、と頷いてしまった。中国語では「チー・ファン・ラ・マ?」と言う。

 共に、直訳すると「ご飯を食べましたか?」という意味だ。

 だが、日本語では「いい天気ですね?」くらいの、特段の意味があるものではない。

 だから、間違っても「まだです」と応えてはいけない。

「いい天気ですね?」の背後には、いいお天気は農作物の豊作につながる、望ましいことだ、幸せだよね、という意味が含まれている。

「ご飯を食べましたか?」の背後には、同じように「今日も困窮せずにご飯がたべられましたか、幸せにやっていますか?」という意味があるのではないだろうか。

 冒頭に掲げてある図は、資源エネルギー庁が毎年出している『エネルギー白書』の「2013版」に掲載されているもので、幸せを求める人類は、エネルギー消費を増やしながら人口を増やしてきた、という事実をグラフ化したものだ。

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