「極右政党」が「キングメーカー」ドイツ「大激震」の理由(下)
2020年2月17日
極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の票を経て、旧東独のテューリンゲンに「自由民主党(FDP)」のトーマス・ケンメリヒ州首相が誕生すると、ドイツ全土で批判の声が巻き起こった。
テューリンゲン州議会の前では、数百人の市民によるFDPとAfDに抗議するデモが行われた。南アフリカを訪問中だったアンゲラ・メルケル首相も、
「許すことのできない事態だ。今日は、民主主義にとって悪い日となった。この投票結果は、『キリスト教民主同盟(CDU)』の政治的な信条に反するものだ。州首相の選出をやり直す必要がある」
と、珍しく強い言葉を使って、ケンメリヒ氏の州首相就任を批判した。メルケル首相は通常、外国出張中には国内政治について声明を出さない。首相がこの禁を破ったことは、彼女が今回の事態をいかに重く見ていたかを示している。
「真っ平ごめんだ」
テューリンゲン州議会では、ドラマチックな場面が展開した。
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