18日、日産自動車の臨時株主総会に出席した内田誠社長兼CEO。今後、厳しくその手腕が問われそうだ[日産提供](C)時事

 

 「日産自動車」の新体制がようやく正式に動き出した。2019年12月に代表執行役社長兼CEO(最高経営責任者)に就任した内田誠氏ら4人が、2月18日に開かれた臨時株主総会で取締役に選任されたのだ。

 新たに取締役に選ばれたのは、内田氏のほか、COO(最高執行責任者)のアシュワニ・グプタ氏と生産部門などを統括する坂本秀行副社長、大株主の仏「ルノー」で筆頭独立社外取締役を務めるピエール・フルーリォ氏。役員報酬の不正受領が発覚して昨年9月に社長兼CEOを辞任した西川廣人氏と、その後任としてCEO代行を務めた山内康裕氏が同日付で取締役を退いた。

 2018年11月に、当時会長だったカルロス・ゴーン被告(国外逃亡中)の事件が発覚して以降、日産の業績悪化が深刻化している。また、いったんは副COOに就任した関潤氏が、日産を退社して「日本電産」社長に移籍するなど、人事体制の混乱も続いた。

 総会には666人の株主が出席し、2時間半にわたって業績悪化などについて厳しい意見が相次いだ。今後、取締役となり名実ともに経営の舵を握った内田CEOがこの難局をどう乗り切るか、大いに注目される。

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