混乱と波乱の民主党「アイオワ州党員集会」

執筆者:横田増生2020年2月22日
アイオワ州デモインのリンカーン高校体育館。2月3日、民主党党員集会で登録をする有権者の列(筆者撮影、以下同)
 

 アイオワ州の州都デモインにあるリンカーン高校の体育館で、女子バスケットボール部の練習が終わったのが、2月3日の午後5時過ぎ。

 それと入れ替わり、民主党の各候補者のボランティアたちが、それぞれの候補者のポスターを貼り、折り畳み式の机とイスを並べ始めた。

 出来合いのポスターに、時折、手作りのポスターも交じる。

 また、ポスターを貼る場所をめぐり、ボランティア同士の些細な言い争いも起こる。

 こうして徐々に、党員集会の現場が出来上がっていった。

 その間に続々とメディアも集まってくる。フランスの通信社やアメリカの全国ネットのテレビ局、ローカル放送局、各国の新聞社などが、それぞれ、場所取りを始める。

 この日、私は体調がよくなかった。

 熱っぽいし、咳も出る。しかし、アメリカ大統領選挙の「入り口」にあたるアイオワ州の党員集会を取材しないわけにはいかない。取材現場に身を置けば、熱もそのうちに下がってくるだろう、と思った。

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