まだ決定ではないが……(『FT』当該記事より)
 

 これは、アメリカのダイナミズムと見るべきなのだろか?

 筆者は、2020年3月2日の朝に掲載された『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事を読みながら、考え込んでいる。

 米国西部に位置するワイオミング州が、収入増を求めて米独立系石油ガス大手「オクシデンタル・ペトロリウム」から100万エーカーの土地(land)と400万エーカーの地下資源掘削権(mineral rights)を買おうとしている、というのだ。

 当該土地・掘削権は、「オクシデンタル」が同業ライバルである「アナダルコ・ペトロリウム」を最終的に550億ドルで買収したときに、他資産とともに入手したものだ(2019年5月22日『株主からは疑問の声「米独立系大手」買収「女性CEO」の勝算』参照)。

「オクシデンタル」は、「アナダルコ」が所有していた、シェールオイル増産が目覚ましいテキサス州からニューメキシコ州に広がるパーミアン地域の土地と掘削権が最大の目的だった。ワイオミング州のものは、同社事業のコアではないため売りに出している。

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