岩瀬昇のエネルギー通信 (225)

米「ワイオミング州」の「蛮勇」は「吉」か「凶」か

執筆者:岩瀬昇 2020年3月3日
エリア: 北米
まだ決定ではないが……(『FT』当該記事より)
 

 これは、アメリカのダイナミズムと見るべきなのだろか?

 筆者は、2020年3月2日の朝に掲載された『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事を読みながら、考え込んでいる。

 米国西部に位置するワイオミング州が、収入増を求めて米独立系石油ガス大手「オクシデンタル・ペトロリウム」から100万エーカーの土地(land)と400万エーカーの地下資源掘削権(mineral rights)を買おうとしている、というのだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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