互いの思惑が噛み合わなかった(2019年「大阪サミット」にてMBS皇太子とプーチン大統領)(C)AFP=時事
 

 3月6日金曜日の夜、ウィーン時間の朝9時ごろから「OPEC」(石油輸出国機構)ホームページにある「Live Webcast」を開けて待っていた。「OPEC」本部で開催される第8回「OPEC+非OPEC閣僚級会合」の現場からの中継が予定されていたからだ。

 最初のころは、「Moderator」としてEithne Treanorなる女性ジャーナリスト(『BBC』、『CNBC』等でも活動)が会場から、

「いま、サウジアラビア(サウジ)のエネルギー大臣アブドルアジーズ・ビン・サルマーン王子とロシアのエネルギー大臣アレクサンダー・ノヴァクが別室で協議している模様です。結果がどうなるか分かりませんが、今日の『OPECプラス』閣僚会合は歴史に残る一大イベントになるかもしれません……」と報じていた。

 途中でコンゴの石油大臣らしい人が現れ、フランス語通訳を通してインタビューを受けていたが、会話の途中に何度も「アッポ」という言葉が入る。

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