岩瀬昇のエネルギー通信 (228)

減産合意「失敗」で油価「下落」OPEC「ロシア」強硬反対の理由

執筆者:岩瀬昇 2020年3月9日
エリア: アジア 中東 北米
互いの思惑が噛み合わなかった(2019年「大阪サミット」にてMBS皇太子とプーチン大統領)(C)AFP=時事
 

 3月6日金曜日の夜、ウィーン時間の朝9時ごろから「OPEC」(石油輸出国機構)ホームページにある「Live Webcast」を開けて待っていた。「OPEC」本部で開催される第8回「OPEC+非OPEC閣僚級会合」の現場からの中継が予定されていたからだ。

 最初のころは、「Moderator」としてEithne Treanorなる女性ジャーナリスト(『BBC』、『CNBC』等でも活動)が会場から、

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top