サウジvs.ロシア「価格戦争」で懸念される「エネルギー移行」停滞
2020年3月13日

久々に「盟友」登場か?(ファーリハ氏=左=とノヴァク氏)(C)AFP=時事
歴史に「イフ」はない、という。
だが、状況が変われば起こりうることなら「イフ」を考えてもいいのではないだろうか?
【ケースA】もし(イフ)サウジアラビア(サウジ)がロシアの言い分を聞いて、
「新型コロナウイルスが石油需要にどのような影響を与えるのか、じっくり分析・評価するために、とりあえず6月末まで現行210万BD(バレル/日)減産を継続する」
ことで合意していたら、原油市場はどのような展開を示していたであろうか?
【ケースB】もし(イフ)「OPEC(石油輸出国機構)プラス」としての協調減産が3月末で終了するとしても、4月以降は静かに市場の「力」に委ねることとして、サウジがあからさまに「増産」の意向を示さなかったとしたら、原油価格はどの水準で動いていたのであろうか?
3月7日(土)にサウジが「価格戦争」を仕掛ける前日6日(金)の市場は、木曜日対比約10%の落ち込みだった(ブレント原油:49.99ドル/バレル→45.27、WTI原油 : 45.90→41.28)。
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