2月17日、積水ハウスの現経営陣を交代させる株主提案を行った取り締まり候補者たち。左から2人目がクリストファー・ダグラス・ブレイディ氏、右から2人目が和田勇前会長 (C)時事
 

 3月17日、東京地裁は「積水ハウス地面師事件」の主犯格、内田マイクに懲役12年の判決を言い渡した。

 不動産取引のプロである「積水ハウス」が土地の所有者を装った内田らに、55億5000万円余りを騙し取られた驚愕の事件に司法の判断が下ったわけだ。

 しかし、事件はここで終わらない。

 騙し取られた55億5000万円の行方が、未だに不明なのだ。そこにマネーロンダリングの疑いを持ち、独自に調査を進めているチームがある。

新取締役候補の1人

 そのチームはアメリカにいる。

 日本の窓口になっている男の名は、クリストファー・ダグラス・ブレイディ氏。彼は2月17日、積水ハウス前会長の和田勇氏や取締役の勝呂文康氏らが4月の株主総会で、「取締役の全員交代を提案する」と会社側に提出した際に、11人の新取締役候補の中の1人だった。

 この日の記者会見は11人の候補が全員集まり、一言ずつ挨拶した上で、記者の質問に答えていた。

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