ケネス・ワインスタイン次期駐日大使

執筆者:足立正彦2020年3月24日
 

55. ケネス・ワインスタイン次期駐日米国大使(58)

 3月13日、ドナルド・トランプ大統領は次期駐日米国大使に、ワシントンの共和党寄り保守系シンクタンク大手「ハドソン研究所」のケネス・ワインスタイン所長兼CEO(最高経営責任者)を指名した(ホワイトハウス公表の声明参照)。

 政権発足後、トランプ大統領はウィリアム・ハガティ氏を駐日大使に指名し、米議会上院本会議での指名承認を受けて東京に着任していたが、ラマー・アレクサンダー上院議員(共和党)の今期限りでの政界引退表明を受けて今年11月に実施されるテネシー州選出上院議員選挙に出馬するため、2019年7月に大使職を辞任した。以後は、ジョー・ヤング首席公使が臨時大使を兼務している。

 米議会上院外交委員会での指名承認審査公聴会、上院本会議での指名承認採決を経て、ワインスタイン氏は正式に東京に着任することになる。

 ハドソン研究所は親日家の軍事理論家・未来学者ハーマン・カーン氏により1961年に創設されて以降、日本研究や日米関係の強化に大きな焦点を当てて活動してきた伝統がある。

 ワインスタイン所長兼CEOのリーダーシップの下で、H.R.マクマスター元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)や「新米国安全保障研究所」(CNAS)上級顧問のパトリック・クローニン氏らを招聘し、日本部(チェア)やインド・太平洋部(チェア)を新設し、日米同盟やアジア・太平洋安全保障問題、インド・太平洋安全保障問題のさらなる研究強化が図られてきた。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。