「価格戦争」で大被害「石油州テキサス」失業者「15.5万人」の惨状
2020年3月31日

全米中でも屈指の「石油州」テキサスではすでに甚大な被害が発生している(写真はイメージです)
首都圏で人生の大半を過ごしている筆者の周りから、室内暖房用灯油ストーブが姿を消してからどのくらい経つのだろうか。気が付かないうちに電気ストーブになっている。
だが、まだまだ灯油ストーブが主役のところも多いのだろう。
手元にある資料によると、灯油の生産量=消費量は漸減しているが、依然として年間1000万キロリットル以上となっている。
でも、暖房用燃料なのに「灯油」、灯火(ともしび)用の油というのはなぜだろうか?
長いあいだ心の奥底でくすぶっていたこの疑問は、日本最大の石油元売り会社「JXTGエネルギー」の先祖「日本石油」の社史『日本石油百年史』(昭和63年5月10日、日本石油株式会社)を読んで氷解した。
「日本石油の百年 戦前編」は、多くの図版・写真とともに「越後からの出発」から始めており、次の見開きページには「灯火の時代と手掘井」と題して次の文章が記されている。
〈明治の文明は石油ランプの明かりとともに開花した〉
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