日本とアルジェリアの「架け橋に」元大使夫人の回顧録
2020年4月2日

町村信孝文科大臣夫妻が訪問(2001年1月)した際、夫人プログラムで催された昼 食会。アルジェリアの女性団体会長、高等教育大臣夫人、元駐日アルジェリア大使夫人などが参加した(前列中央が町村夫人の淳子さん、その右隣が真美さん、エルジャザイ ールホテルで)(渡辺真美さん提供、以下同)
渡辺真美さんは、アラブ首長国連邦(UAE)とアルジェリアに大使として在勤した夫の故・渡辺伸氏とともに計9年、アラブ世界で暮らした。
とくにアルジェリアでは国内でテロが吹き荒れていた時期で、ほとんど公邸から出られない、事実上の籠城生活だった。しかし、
「振り返ってみると、本当に面白い経験をしました」
と語る。
真美さんとは旧知の間柄だったが、詳しく話を聞いていないことに気付き、「大使夫人の外交における役割」をテーマにする私としてここはじっくり体験談を聞かねばと思い至った。
事実上の籠城生活
真美さんから「大使夫人」という肩書がなくなって来年で20年になる。それでも人脈を広げて人を繋ぎ、外国人と日本人の理解と友好の橋渡しをする役割はいまも続く。
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