2月20日に中国の王毅外相(左)と会談に臨んだラオスのブンニャン・ウォーラチット大統領(右)
(C) EPA=時事

 

 世界屈指の医学部を持つアメリカのジョンズ・ホプキンス大学に付属する「CSSE」(システム科学工学センター)が、アメリカCDC(疾病管理予防センター)やWHO(世界保健機関)の発表に基づいて、「新型コロナウイルス感染マップ」を公表している。

 各国・地域別の感染者・治癒者、それに死者の数が図表化されているだけであり、専門用語を多用したような小難しい解説などは一切ない。無機質極まりないと言えばそれまでだが、日本のメディアで常態化している煽情的で感情過多な報道では到底伝えることが出来そうにない、切実で悲劇的な被害状況を、文字通り“分秒刻み”で知ることが出来る。

ラオスが発表した初の感染者

 事実の持つ重みを改めて痛感するばかりだ。

「新型コロナウイルス感染マップ」の確認を日課にするようになってから2カ月ほどになるが、中国と国境を接しているにもかかわらず、ラオスとミャンマーの両国ではASEAN(東南アジア諸国連合)の他の国々と違って感染者ゼロの状態が続いていた。

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