このまま「供給過剰」が続けば世界中の備蓄施設は「満杯」になるのだが……(写真はイメージです)
 

「G2エネルギー相緊急会合」が開かれそうだ。

 折にふれ筆者が指摘してきたように、ロシアが「OPEC(石油輸出国機構)プラス」の協調減産を崩壊させたのだが、これに怒って増産を宣言し、大幅値引きをすることにより「価格戦争」を始めたサウジアラビア(サウジ)が振り上げた拳を下ろすには、G20の場で「新型コロナウイルス」の問題を世界全体で解決するイニシアチブをサウジが採る形で、新たな大幅協調減産に挑むしかないのではないか、ということでコンセンサスが出来上がりつつあるようだ。嬉しい限りだ。

『フィナンシャル・タイムズ』(FT)が東京時間2020年4月6日(月)22:30ごろ、「G20 oil ministers to hold emergency meeting on Friday」というタイトルの記事を報じている。

 記事も指摘しているように、新型コロナの蔓延により、世界中で「都市封鎖(ロックダウン)」が行われ、航空各社は便数を大幅に減便している。このため輸送用燃料の消費が激減しており、昨年の世界全体の消費量は4分の1(2500万バレル/日=BD)以上の落ち込みとなっているため、生半可な減産では対応はできない。

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