原稿を読みながら演説をするバイデン(筆者撮影、以下同)
 

 ミシガン州アナーバーにあるミシガン大学に到着したのは、3月8日(日曜日)の午後6時前のこと。

 この日、バーモント州上院議員のバーニー・サンダース(78)の支援者集会が大学構内で開かれるというので、私の住む同州の田舎町から車を1時間半走らせてやってきた。
サンダースはこの週末の2日間で、ミシガン州のデトロイト、ディアボーン、グランド・ラピッドで支援者集会を開いた後、コアな若年層の支持者が集まる州内最大の大学に乗り込んできた。

 サンダースを見ようという行列には何百人という人が並び、先頭にたどり着くまでどれくらい時間がかかるのかわからないほど人の列は長かった。

 40分ほどで会場となった大学内の広場に着き、持ち物検査を受け会場に入った。
新聞報道で、約1万人 の支援者が集まった、とあった。

 一般の支持者に交じっていたのではサンダースの写真は撮れないな、と判断して、プレス席から見ることにした。

 前週の3月3日の「スーパーチューズデー」で、前副大統領のジョー・バイデン(77)の後塵を拝したサンダースにとって、2日後の10日に6州で行われる予備選挙と党員集会では、選挙戦の流れを変えるため、どうしても勝つことが必要だった。6州とは、ミシガン以外に、アイダホとミシシッピ、ミズーリとノースダコタ、それにワシントン――だった。

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