「OPEC盟主」であり「G20」議長国であるサウジのエネルギー相アブドルアジーズ王子(「G20サウジアラビア」公式サイトより)
 

「OPECプラス」として4月9日(木)に「原則」合意した1000万バレル/日(BD)の協調減産だが、4月12日(日)現在、まだ最終「調印」には至っていない。「非OPEC」として「協調減産」に参加してきたメキシコが、「一律23%」すなわち「40万BD減産」を拒否し、「10万BD」にして欲しい、と要求しているからだ。

 サウジアラビアは「一切の例外は認めない」としてプレッシャーをかけているが、メキシコ側の態度も固く、打開できる見通しは立っていない。

 なお、サウジが提案し、「原則」合意に達した「協調減産」の各国別減産量(2020年5〜6月分)を示した表を、『フィナンシャル・タイムズ』(FT)エネルギー部門編集長がツイートしているので、そちらを参照いただきたい。

 この表から分かるように、サウジとロシアを除いた各国は、2019年1月から2020年3月まで実行してきた「OPECプラス」としての協調減産の基準数量(Reference Production)である「2018年10月生産実績」を今回も使用することで合意している。

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