「マンデー大暴落」報道の「正しい」読み方
2020年4月20日
「20年以上ぶりの最安値を記録」という明日(4月21日)の朝刊各紙の見出しが眼に浮かぶようなので、急いで本稿を書き始めている。
もちろん、これから主戦場のロンドン、ニューヨークの市場が開いて、実質的な意味を持ったものに替わる可能性はある。
だが、東京時間2020年4月20日(月)午後3時の段階では、この記述は、字面は正しいが、内容の重要性という観点からは、いささかミスリードなものだ。
すでに各英字紙が報じているように、アジア時間の取引で、米国の指標原油であるWTI(West Texas Intermediate)原油が一時15ドル以下で取引された。これは、1999年以来の最安値だ(たとえば『AFP』を転載している『Gulf News』「Coronavirus : US crude falls below $15 per barrel」)。
だがこれは、NYMEX(New York Mercantile Exchange)の WTIの期近月、2020年5月受け渡しの取引は4月21日(火)が最終取引日なので、その前の「ポジション整理」という特殊要因が主因となっているものなのだ。
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