岩瀬昇のエネルギー通信 (257)

「マンデー大暴落」報道の「正しい」読み方

欧米各紙はいち早く大々的に報じているが……(『Gulf News』の当該記事
 

「20年以上ぶりの最安値を記録」という明日(4月21日)の朝刊各紙の見出しが眼に浮かぶようなので、急いで本稿を書き始めている。

 もちろん、これから主戦場のロンドン、ニューヨークの市場が開いて、実質的な意味を持ったものに替わる可能性はある。

 だが、東京時間2020年4月20日(月)午後3時の段階では、この記述は、字面は正しいが、内容の重要性という観点からは、いささかミスリードなものだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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