投資の世界で先を見通すことはプロでも難しい(写真はイメージです)
 

 1人の同窓生がグラスを片手にニコニコしながら話しかけてきた。2018年10月7日、県立浦和高校「19期古希祝の会」の会場でのことだ。

「うちのカミさんが投資をやっているんだけど、原油で絶対に儲かる方法があれば教えて欲しい」

 どこで、誰から、僕が何をやっていると聞いたのだろうか?

 名札を見ても思い出せない御仁だ。

 もっともベビーブーマー世代だから、同窓生と言っても500人ほどいる。3年間の高校生活時代に、一度も同じクラスにならなかった同窓生の方が多い。

「残念だけど、投資はしていないので分からない」

「そうなんだ。ありがとう」

 そう言って、彼は離れて行った。

 原油を投資の対象としている人がいるのは事実だ。

 前述した浦高同窓会のほぼ1年前、2017年の12月初めに個人投資家たちの集まりに呼ばれて原油の話をしたことがある。

 40人ほどいた参加者の半分くらいが定年退職者というのは想像のとおりだったが、残りの半分は現役社会人だという。様々な本業のかたわら投資をしている人が多かった。

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