油価上昇の「兆し」は「需要崩壊の底」なのか
2020年5月3日

米国の石油需要の落ち込みが底を打ったことを示す「EIA『石油週報』」のデータ
ようやく石油需要崩壊の底が見えたようだ。
4月29日(水)、先物市場は大幅に上昇して終えた。
「NYMEX」(New York Mercantile)のWTI(West Texas Intermediate)原油は前日比2.72ドル/バレル上昇の15.06ドル、ICE(Intercontinental Exchange)のブレント原油は前日比2.08ドル上がって22.54ドルの終値だった。
これは共に「期近月(front month)」と呼ばれる2020年6月受け渡し(限月)のもので、WTIのさらに先の限月の終値は次のような回復を見せている。
◼️7月 19.12 +1.52
◼️8月 22.19 +1.02
◼️9月 24.50 +0.73
(2020年4月29日の「NYMEX」WTIの取引実態詳細は「Crud Oil Future Settlement, CME Group」を参照)
「OPEC(石油輸出国機構)プラス」は、2018年10月生産量を基準として(ただし、サウジアラビアとロシアは1100万BD=バレル/日)、5月1日から970万BDの協調減産をする予定となっていたため、4月の供給超過剰状態がいくらか和らぐのでは、との期待が彷彿としていた。
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