足許だけではなく、明日のその先の世界を見据えて対策を考える小林会長(C)時事
 

 米国は新型コロナウイルス感染が世界で最も深刻な状況にありながら、早くも「コロナ後」を見据えた経済や社会の再開、復興を目指す動きが活発化しつつある。

 その動きは米ゴルフ界にも見られ、米男子ツアー(PGA)は「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」(6月11~14日)からの再開を目指している。

 このタイミングでの再開が実現したら、おそらくは米国の主要なプロスポーツの中では最速のリスタートになると見られており、ジェイ・モナハン会長は、

「スポーツは人々の心を1つにしてくれる究極の存在。そのためにも、まず我がPGAツアーを再開させたい」

 と並々ならぬ意欲を示している。

 一方、米女子ツアー(LPGA)は、男子より1カ月も先の7月15日からの再開予定を発表。マイケル・ワン会長は、男子ツアーとは対照的にきわめて慎重な姿勢を見せている。

「(米スポーツ界において)まずゴルフが最初に再開すべきかどうか? 正直なところ、それは私たちLPGAのゴールではない。新型コロナに対しては、ツアーをいつから再開すれば安全という具合に確固たる時期を示せるものは何もない。そんな中、選手をはじめ大会会場に入るすべての人々の移動や旅の問題、感染の有無を調べる検査の問題などを考慮し、最大限の安全策を検討した上で、今、私たちが得ている結論が7月中旬の再開なのです」

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