宇都宮市にある「セントメリー日本語学院」。ここで目を疑うような人権侵害が (筆者撮影、以下同)
 

 アジア新興国の貧しい若者を借金漬けで来日させ、日本人の嫌がる底辺労働に利用してきた「留学生30万人計画」。その実態は、本連載で繰り返し報じてきた。前回(2020年4月23日『家族も看取れずブータン女性「脳死」を招いた「留学生30万人計画」の罪科』)の連載でも、日本で亡くなったブータン人女子留学生の悲劇を取り上げた。

「30万人計画」の恩恵を最も受けてきたのが「日本語学校」だ。

 日本語学校は近年、猛烈な勢いで増え続け、全国で800校近くを数えている。出稼ぎ目的の“偽装留学生”を大量に受け入れた結果である。

 日本語学校をめぐる不祥事は、たまにニュースとなる。だが、新聞は深掘りし、「30万人計画」の構造的な問題にまで踏み込んで報じない。

 なぜか?

 それは新聞配達の現場で、留学生のアルバイトとして認められる「週28時間以内」を超える違法就労が横行しているからだ。

 新聞やテレビに登場する大学教授ら「有識者」は、実態をわかっていながら口をつぐむ。

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