「コロナ禍」の陰で「日本語学校」悪質極まる「人権侵害」の闇を追う(中)
2020年5月20日

栃木県宇都宮市の「セントメリー日本語学院」。同じ建物に「留学生寮」もある(筆者撮影、以下同)
栃木県宇都宮市にある日本語学校「セントメリー日本語学院」(以下、セントメリー)――。
この学校では、留学生が専門学校や大学へ進学する際に必要な証明書を発行せず、卒業生に系列校の「セントメリー外語専門学校」(SIS)への進学を強要している疑いがある。
セントメリーが2019年10月、翌年3月に卒業を控える留学生に対し、突然「卒業試験」なるものを実施した。日本語学校を修了しても学位は得られず、試験など必要ないというのにだ。
そして試験の成績がセントメリーの定める点数に達しなかった者に、証明書の発行を拒んだ。その結果、留学生は卒業後、SISへ内部進学するか、さもなくば母国へ帰国するしかない状況に追い込まれた。
証明書は成績に関係なく、留学生が望めば発行すべきものだ。しかしセントメリーは試験後に急きょ、合格点を引き上げ、証明書を出さないための理由づくりまでしている。事実であれば、悪質極まりない。
終始冷淡な校長
「卒業試験」の結果が通知された昨年11月1日以降、留学生たちは証明書の発行を求め、理事長の黒岩美沙氏に何度も掛け合おうとした。しかし黒岩氏は彼らを避け、面会に応じようとはしなかった。
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