木耳(キクラゲ)の販売促進のため、「ライブコマース」の準備作業を進める陜西省の研修センターを訪れた習近平国家主席。ネット上で「史上最強のライブコマース」と呼ばれたという(YouTube上で『中天新聞』が報じる習主席の様子)

 

 中国経済が凄まじい勢いでバウンスバックしている。旧に復するのではなく、インターネットを中心にした新しい経済に一気にシフトした。

 さらに新型コロナウイルスにおいても、感染拡大の震源地である中国は、スマホやドローンを駆使した「超監視社会」で、見えない敵をねじ伏せようとし、それなりの成果を上げた。

 今や中国では「個人のデータは国に預けた方が安全」という「データ共産主義」が確立しつつある。常にプライバシーの壁に阻まれる自由主義国家は、今のところ「紅いハイテク国家」に対抗する術を持たない。

「史上最強のライブコマース」

 4月20日、中国のテレビは陜西省を視察した習近平国家主席の姿を映し出した。同省の小さな村を訪れた習主席は、木耳(キクラゲ)の販売促進のため、「ライブコマース」の準備作業を進める研修センターの村民たちの話に耳を傾け、最先端のインターネット・マーケティングであるライブコマースを後押しする姿勢をアピールした。

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