「経済制裁」「新型コロナ」二重苦で再始動する金正恩の「瀬戸際作戦」(上)
2020年6月5日
北朝鮮の各メディアは5月24日、「朝鮮労働党中央軍事委員会第7期第4回拡大会議」が開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長がこれを指導したと報じた。
金党委員長は4月11日に党政治局会議に出席したが、故金日成(キム・イルソン)主席の誕生日である4月15日に毎年行っていた「錦繍山太陽宮殿」訪問をしなかった。
『CNN』は4月20日、
「心臓手術を受け、重篤な状態にあるという情報がある」
と報じ、健康不安説が世界に広がった。
しかし、金党委員長はメーデーの5月1日、平安南道順川の「順川リン酸肥料工場」完工式に出席し、健在を誇示した。
だがその後、再び公式の場から姿を消した。
その動静に関心が集まっている中、約3週間ぶりに今回の拡大会議に登場したのである。党中央軍事委員会の開催は昨年12月に「党中央委総会」に先立って開催されて以来、約5カ月ぶりだ。
そして、約3週間の「潜伏」を経て姿を見せたこの党中央軍事委員会で討議、決定された内容は、北朝鮮情勢を再び深刻な局面に誘導しかねない内容を含んでいるように見える。
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