ドイツに根強く残る「人種差別」日本も「差別禁止法」制定を
2020年6月18日
米国での「ジョージ・フロイド殺害事件」をきっかけに、人種差別に対する抗議運動はドイツにも広がった。
6月6日にはミュンヘンで約2万5000人の市民がケーニヒスプラッツという広場に集結し、8分46秒にわたり膝を地面に付けて、警察官の暴力に対する怒りを表現した。8分46秒というのは、ミネアポリスの路上でフロイド氏が呼吸困難に陥り意識を失ってもなお、白人警察官に膝で首を押さえつけられていた時間である。
この日ベルリンでも約1万5000人、ハンブルクでは約1万4000人がデモに参加し、ドイツ全国で合計10万人の市民が人種差別主義に抗議した。
4人に1人は外国人か外国系ドイツ人
多数の市民がデモに参加した理由は、ドイツにも人種差別が厳然として残っているからだ。しかも2015年の難民危機以来、この国では極右による暴力事件の数が増え、人種差別的な思想を持つ右翼政党への支持率が急激に伸びた。肌の色や出身地、宗教による差別は、ドイツでも撲滅されていない。
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