「ポスト・コロナ」時代にどうなる「米中関係」「中東・ロシア」(上)

【特別採録】東大先端研「白熱オンライン会議」

執筆者:池内恵2020年6月23日
まさに白熱した議論となった。現在「YouTube」でも公開中。(左から川島氏、坂元氏、杉田氏、小泉氏、池内氏)
 

 以下に掲載するのは、「東京大学先端科学技術研究センター」で、2020年6月6日に、池内恵(グローバルセキュリティ・宗教分野教授)が発案・司会し、「Zoom」で講演会を行う機能である「ウェビナー」の形式で開催したオンライン・パネルディスカッション「ポスト・コロナ 新時代の国際秩序を考える:米中体制間競争と中東・ロシア」の発言要旨である。

 発言要旨と言っても、お役所の会議の議事要旨のような、項目だけを並べたものではない。かと言って、口頭発表の発話を逐語的に全て書き起こしたものでもない。発言者の意図や目的を踏まえ、余談や言い間違えなどは適宜端折りながら、講演の主題となる部分を重点的に抜き出して要約し、パネルディスカッションを文章で再構成したものである。

 要約文の作成は、早稲田大学現代中国研究センター招聘研究員で中国ウイグル問題の専門家の田中周さんにお願いした。パネルディスカッション開催の即日に、聞き取りと要訳文を提出して頂き、これがなかなかの水準である。2時間に及ぶ講演とディスカッションで提起された論点と、議論の噛み合っている部分に焦点を当て、簡潔にまとめてくださっている。

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