油価低落で深刻化するシェール「置き去り油井」の環境問題
2020年7月14日
「バイデン大統領」が誕生すると、ドナルド・トランプ大統領の「エネルギー支配(Energy Dominance)」は夢と消え、共和党、民主党を問わず代々の米国大統領が追及してきた「エネルギー自立(Energy Independence)」さえ実現可能性が遠のくことになるのではなかろうか――。
これが東京時間7月13日(月)13:00頃に掲載された『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事「Shale boss says US has passed peak oil」を読み終えたときに、まっさきに脳裏に浮かんだことだった。
特に筆者の目を引いたのは、シェール業界には「規律(Discipline)」なるものが存在しておらず、同業界は「増産することにより巨額の見返りが期待できるマネージメントチームに率いられている」と、自らがその1人である「パセリ・エナジー」CEO(最高経営責任者)であるマット・ギャラガーが述べている個所だ。
この発言の意味するところは深く、広く、時間軸も長い。
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