「Go To キャンペーン」でも、政策のブレが目立つ (写真は赤羽国交相)(C)時事

 

「新型コロナウイルス」の感染拡大は、世界経済を根本から変えようとしている。もっとも見方によっては、新型コロナ危機によって、もともと歴史的転換点に差し掛かっていた世界経済の転換が早まった、といえるのかもしれない。

歴史的な転換点

 では、世界経済はどこへ向かおうとしているのだろうか。

 端的にいえば、世界経済はこの20年間の技術革新によって、アナログのステージからデジタルのステージへと大きく飛躍している。

 その象徴は、新型コロナ危機をきっかけに人々の働き方と生活のいずれもがリモート化するようになったことだ。それは危機の前では考えられなかったことだった。

『ハーバード・ビジネス・レビュー』に寄稿された、企業のイノベーションに関する研究論文の多くを読むと、エンジニアと技術者たちが合宿して、ワイワイガヤガヤと議論を重ね、そこで湧いてきたアイデアをもとに新技術を開発するプロセスが見えてくる。

 ところが今は、新型コロナの感染を避けるために、「ソーシャルディスタンス」が提唱されている。すなわち、これからイノベーションを含めた働き方は物理的に関係者が一堂に集まって議論する代わりに、オンラインでコミュニケーションすることが圧倒的に増えることになる。

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