「郊外居住有権者」のトランプ大統領からの「離反」
2020年8月11日
1990年代半ば以降、米国内では都市の郊外に居住している有権者の割合が増加の一途を辿っており、郊外居住有権者は大統領選挙の帰趨を決する有権者層として益々重要な役割を担うようになってきている。
2004年以降の過去4度の大統領選挙で、郊外居住有権者の過半数の支持を獲得せずに勝利することができたのは、2012年大統領選挙でミット・ロムニー共和党候補に勝利して再選を果たしたバラク・オバマ大統領(当時)のみである。逆の言い方をすれば、2004年のジョージ・W.ブッシュ大統領の再選も、2008年のオバマ氏の米国史上初のアフリカ系米国人としての勝利も、そして前回2016年のドナルド・トランプ共和党候補の勝利も、すべて郊外居住有権者の過半数を上回る支持を受けた結果、大統領選挙に勝利を収めているのである。
益々重要な役割を果たす郊外居住有権者
それだけに、米国の登録有権者全体の約半数近くを占めるようになった郊外居住有権者は、トランプ大統領が再選を目指す2020年大統領選挙でも重要な役割を果たすことになるのは確実である。
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