バイデン候補のスペイン語版HP

 

 11月の大統領選挙まで3カ月を切り、事実上の民主党候補であるジョー・バイデン氏の優勢が伝えられる。コロナ禍と経済の先行きや候補者討論会など不確定要素も多く残っており、米国最大のマイノリティーとなったヒスパニックと中南米に関する政策も、大統領選の行方を左右し得るファクターの1つだ。

 現段階の確たる世論調査結果は詳らかではないが、ヒスパニックの間ではおおむねバイデンを推す声がかなり高い模様である。

 そこでバイデン候補の中南米政策に注目したい。

死活的に重要なヒスパニックの支持

 現在、米国のヒスパニックは5500万人、総人口の5分の1に上る。

 特に大統領選挙人数(合計538人)の上位4州におけるヒスパニックの人口比は、カリフォルニア37%(選挙人55人)、テキサス37%(同38人)、ニューヨーク18%(同29人)、フロリダ22%(同29人)と、いずれも相当の比率である。

 このうちカリフォルニアもニューヨークも民主党の牙城で、フロリダは最大のスイング・ステート(浮動票が多い激戦州)。最近の支持率調査では、フロリダでも、共和党の金城湯池であったテキサスでもバイデン候補がわずかにドナルド・トランプ大統領をリードしている由である。

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