場合によっては「史上初の黒人女性大統領」となる可能性も(C)AFP=時事
 

 民主党の(事実上の)大統領候補ジョー・バイデン前副大統領が、自らの副大統領候補としてカマラ・ハリス上院議員を選択した。

 米メディアでは「安全な選択」(Safe Choice)という評価が多い。おそらく勝利のための固い選択だと考えているのだろう。

 2008年の大統領選挙において、共和党の中では中道色が強いジョン・マケイン候補が、サラ・ペイリン・アラスカ州知事(当時)を、保守層の人気取りを狙って副大統領候補に指名したような、冒険的な選択ではないとも言われている。

 確かに、ハリス氏は連邦検事としての司法経験、カリフォルニア州司法長官としての行政経験、そして上院議員としての立法経験および選挙と政治的駆け引きを経験し、これまでの地位を築いてきた実力は、本物である。

 しかも、民主党の大統領予備選に出馬して、公開討論において人種差別についてバイデン氏に厳しい批判をし、上院議員としてブレット・カバノー最高裁判事やウィリアム・バー司法長官の指名承認公聴会でも、彼らを厳しく鋭い質問で問い詰めるなど、その卓越した「攻撃力」を多くの米国人が目の当たりにしている。

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