トランプ大統領の露骨な「郵便投票」妨害に猛烈に抗議するペロシ下院議長(C)AFP=時事
 

 米国内の新型コロナウイルスの感染状況に関する米ジョンズ・ホプキンズ大学の最新集計では、米国の感染者数は548万人以上に達し、死者数も17万人を上回り、いずれも世界最多となっている。

 従来まではフロリダ州、テキサス州、アリゾナ州、カリフォルニア州といった南東部から南部、南西部、西部にかけて広がる「サンベルト」と呼ばれる地域が米国内の新型コロナ感染拡大の「震源地」であったが、最近はオハイオ州をはじめとする中西部諸州に「震源地」が移行しつつあるとの懸念を感染症専門家らが指摘し始めている。

 いずれにしろ、米国内で感染拡大には引き続き歯止めがかからない状況が続いている。

 そうした中、11月3日に投票が行われる大統領選挙、連邦議会選挙、州知事選挙などの一連の投票で、感染リスクを回避するために有権者が直接投票所に足を運んで投票するのではなく、事前に郵送による投票を行う「郵便投票」が急増することが確実視されている。

 実際、4月7日に投票が行われた中西部ウィスコンシン州の民主党大統領予備選挙では、投票所において長蛇の列をなして投票を行った民主党系有権者や投票所スタッフら合計52人が新型コロナに感染した事実が明らかになっている。

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