トルコ「大規模ガス田発見」はエルドアン大統領の「政治的アピール」
2020年8月24日
なぜ「2023年にも生産開始」とレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は発言したのだろうか?
日系メディアもこぞって報じている、トルコが黒海で大規模ガス田を発見したというニュースを読んでいて、筆者が最初に疑問を感じたのがこの点だ。
「発見から生産開始まで3年」というのは、トルコ領黒海という関連インフラがほぼ皆無な環境を考えると、とうてい無理な話だからだ。
何か政治的意図があるに違いない。
ところで、トルコの一次エネルギー自給率は、2017年時点で30%以下となっている(ちなみに日本の自給率は、「エネルギー白書2020」によれば2018年で11%強である)。
一次エネルギーの約3割を占める石炭こそ38%を超える自給率だが、約3分の1ずつを占める石油は6%、天然ガスに至っては1%以下でしかない。
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