こと環境対策については政策が180度違う(C)AFP=時事
 

 昨夜(8月27日)、『コロナに破壊された「国際石油市場」はどうなる?』と題してお話しした「フォーサイト・オンラインセミナー」の冒頭、皆さんにご記憶いただきたいキーワードの1つとして、「More Energy Less Carbon」をご紹介した。

 単にエネルギー業界のみならず、人類全体が直面している二律相反する課題だと認識しているとも申し上げた。

 加えて、米大統領選を戦っているドナルド・トランプ大統領は「More Energy」重視、ジョー・バイデン候補は「Less Carbon」に軸足を置いた環境エネルギー政策を主張しているし、先進国は「Less Carbon」を目指しているが、発展途上国はまず「More Energy」が先だとしている、と両立の難しさについても言及した。

 我々がよく目にする欧米メディアの論調を見る限り、「Less Carbon」が「正義」であるかのような報道が多いが、発展途上国側ではどう認識し、評価しているのだろうか?

 たとえば、国別の二酸化炭素排出量を見ると、中国(29.3%)およびインド(6.7%)が米国(15.6%)と並ぶ世界三大排出国となっている。

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