岩瀬昇のエネルギー通信 (305)

「エネルギー移行」のキーポイントは「発展途上国」と「蓄電技術革新」

執筆者:岩瀬昇 2020年8月28日
エリア: 中東 北米
こと環境対策については政策が180度違う(C)AFP=時事
 

 昨夜(8月27日)、『コロナに破壊された「国際石油市場」はどうなる?』と題してお話しした「フォーサイト・オンラインセミナー」の冒頭、皆さんにご記憶いただきたいキーワードの1つとして、「More Energy Less Carbon」をご紹介した。

 単にエネルギー業界のみならず、人類全体が直面している二律相反する課題だと認識しているとも申し上げた。

 加えて、米大統領選を戦っているドナルド・トランプ大統領は「More Energy」重視、ジョー・バイデン候補は「Less Carbon」に軸足を置いた環境エネルギー政策を主張しているし、先進国は「Less Carbon」を目指しているが、発展途上国はまず「More Energy」が先だとしている、と両立の難しさについても言及した。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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