「菅首相」で関係は劇的に変わるのか、それとも……(C)時事

 

 自民党総裁選は菅義偉官房長官、岸田文雄自民党政調会長、石破茂元自民党幹事長が立候補したが、党内5派閥が菅官房長官を支持し、国会議員の7割以上が菅官房長官になびいている。

 さらに正式の党員投票をせず、両院議員総会と各都道府県3票の割り当てによる投票を実施することが決まり、事実上、菅官房長官の当選が確実視されている。

 結果は本日(14日)、両院議員総会での投票で明らかになる。

出馬会見で日韓に言及せず

 この選挙は、安倍晋三政権7年8カ月の功罪を整理し、特にその「負の遺産」をどのように克服するかを論じるべきだったが、そういう雰囲気はついぞなかった。

 菅氏は安倍政権の「継承」だけを訴え、岸田氏などは、余力を残したまま辞任表明をした安倍首相を気遣うように、靴の上から掻くような言い方で独自色を出そうとするのが精一杯だ。石破氏だけがやや独自色を出していた。

 安倍政権を継承すると言い切った「菅政権」は、その負の遺産を抱えて同じ路線を歩むことになる。果たして独自色を出せるのだろうか。

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