偉大な足跡を残した女性判事だった(C)AFP=時事
 

 9月18日、ルース・ベイダー・ギンズバーグ連邦最高裁判所判事が87歳の生涯を閉じた。

 女性の地位向上や性差別の撤廃に弁護士時代から長年取り組んできたギンズバーグ氏は、ビル・クリントン大統領(当時)により1993年に連邦最高裁判事に指名され、上院本会議での指名承認を経て、ロナルド・レーガン大統領により1981年に指名されたサンドラ・デイ・オコナー判事に次いで米国史上2人目の女性の連邦最高裁判事に就任した。

投票日まで1カ月半での逝去

 近年、ギンズバーグ氏は癌との闘病と高齢により連邦最高裁判事を退任する時期について憶測され続けていたが、連邦最高裁判事は終身制であり、27年間以上在職したままの逝去となった。

 訃報が報じられた直後、連邦議事堂の隣にある連邦最高裁の前には逝去を惜しむリベラル派の人々が多数集まり、ギンズバーグ氏の業績を讃えるプラカードをかざし、キャンドルライトで追悼していた。1人の連邦最高裁判事の逝去に際してそうした光景が見られるのは極めて異例であり、リベラル派有権者の間でギンズバーグ判事がいかに高く評価され、また敬愛されていたのかを物語っている。

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