「守りの選挙」が反映された「トランプ再選戦略」
2020年9月25日
新型コロナウイルスの感染が米国内で拡大するまでは堅調に推移していた米国経済は急減速し、米国内の感染者数が700万人に迫り、死者数も20万人超に達していずれも世界最多となっている。ドナルド・トランプ大統領の新型コロナ対策に対して米国民は厳しい視線を向けており、各種世論調査では、トランプ大統領の新型コロナ対策を支持しているとの回答は30%台に低迷している。
劣勢を強いられるトランプ大統領
そうした中、トランプ大統領は全米レベルならびに「激戦州」での最新世論調査結果でも、民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領の後塵を拝している。
とりわけ大統領選挙の帰趨を決すると見られているアリゾナ、ジョージア、フロリダ、ミシガン、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンの「接戦州」7州では、再選を狙う現職のトランプ大統領は、ジョージア州以外ではバイデン氏に対して劣勢を強いられている。
大統領選挙投票日まで2カ月余りの今年8月下旬時点でのトランプ大統領の支持率は42%となっており、歴代大統領との比較でも、1980年大統領選挙以降では、再選に失敗したジミー・カーター(32%)、ジョージ・H.W.ブッシュ(36%)両大統領に次いで低水準となっている。
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